肥満治療薬ロルカセリンとは?
13年ぶりの新肥満治療薬
米国で13年ぶりに肥満症治療薬が承認されました。
その名もロルカセリン(医薬品名:ベルヴィーク)
ロルカセリンは、米アリーナ・ファーマシューティカルズ社が製造した肥満治療薬で、視床下部のセロトニン2C(5-HT2C)の受容体を刺激して食欲や代謝を調整することで肥満を抑える働きがあるそうです。
2010年に一度発癌性のリスクがあるとしてFDA(米食品医薬品局)に承認申請を却下されましたが、その後、アリーナ社側が発癌性が認められたラットでの実験結果はヒトにはあてはまらないとして追加のデータを付与して再申請を行っていました。
体重減少効果によるメリットが副作用のリスクを上回ると判断されて承認に至ったのでしょうね。
米国の肥満人口増加の問題は年々深刻になっているようです。申請却下から一転して承認された背景にはそういった問題も関係しているような気がしますけど。
気になるのはそのダイエット効果ですが…
体重減少効果は認められたものの、処方はBMIが30以上、または合併症を有するBMI27以上の肥満の人が対象で、食事療法や運動療法などと合わせて投与されるようです。また、依存性や副作用などの懸念から、処方をコントロールする仕組み作りなどが必要と言われており、実際の販売まではまだまだ時間がかかるようです。
認可されたのはあくまで米国での話。日本にはきっとまた個人輸入的な感じで入ってくるんでしょうね。
米国では日本のエーザイ株式会社が独占販売を行う予定です。
参考:https://www.watarase.ne.jp/aponet/blog/120623.html#more-11029